第3段階 米国の逆襲

 米国の計画は、北が各所でDMZを突破するかも知れないことを想定しているにも拘らず、北朝鮮がソウル周辺でその戦果を固めることに失敗し、DMZの反対側に押し戻されるとの信念に基づいている。重大な問題は、北朝鮮が攻撃を準備している明白な徴候の戦略的警戒である。警戒時間は、北朝鮮がその軍事活動を秘匿すれば、約10日から約3日まで短縮されるという。

 米韓は、潜在的な北朝鮮の攻撃に対抗するために、一連の計画を立案している。第1の計画は、北朝鮮の攻勢に対抗するために、北朝鮮陣地に対する先制打撃である。先制攻撃に格好の標的は、活動前の砲兵陣地と爆撃機であろう。この計画の下、米韓両国は、北朝鮮の攻撃が卓越し、先制攻撃が必要であることに同意しなければならない。

 第2の計画は、北朝鮮の攻撃に引き続いて実行される。90年代後半以来、合衆国は、半島南部の防衛並びにDMZの反対側の北朝鮮の目標に対する直接襲撃と「彼らを細切れにする」ことを包括するOPLAN 5027を立案している。この「細切れにする」とは、平壌と既存の体制変化を奪取する規定を含んでいるという。

 これらの対策において、合衆国は、既に現地にある部隊を増援するために、その戦闘力の約半分を持ってこようとしている。2000年12月4日の韓国国防部国防白書によれば、合衆国は、新しい戦争が勃発すれば、朝鮮半島に90日以内に米国から配備される兵員690,000人、海軍艦艇160隻及び航空機1,600機までを配備する。

 米韓の防衛計画は、脅威だけではなく、山岳地形によっても方向付けられる。朝鮮は、一般に、機動地上戦も、重爆撃も招来しない錯雑した歩兵地形と評価されているが、北朝鮮は、突破を利用するのに決定的な大装甲部隊を集結させており、これら部隊は、米空軍力の潜在的な撃破地帯である狭い回廊を通過する。米韓軍は、ソウル防衛を狙いとした力強い前方防衛を実行する。その戦役は、歩兵、砲兵、及び機甲兵で遂行される諸兵科連合地上戦闘が支配する。米空軍と海軍は、近接航空支援、阻止、及び縦深打撃任務を実行する。第1段階後、第2段階における米韓の作戦は、恐らく、緊要地形の奪取、敵部隊に対する追加打撃、及び事後の攻撃の撃退に焦点を当てている。第3段階は、米地上部隊の集結が完了し、韓国軍が補充されたときに始まり、韓国国境の回復と北朝鮮の軍事力の撃破を狙った強力な反攻である。

 北軍に対する主要航空戦役は、反攻が始まる前に要求される。米海兵隊遠征部隊(師団戦力)と第82空中襲撃師団は、韓国師団と協力して、東海岸から北方元山方向に陸上攻勢を開始する。その後直ちに、米韓連合軍は、元山近郊に上陸を試み、平壌に前進する。事後、米韓連合軍は、平壌奪取を狙いとして、ソウル北方から主反攻を実行する。これは、元山の部隊との連携、又は平壌での会合により達成される。

 朝鮮戦争中に荒廃した北朝鮮は、強力な防御の維持も重視している。戦略防衛任務を達成するために、北朝鮮は、防衛線を設置している。これらは、地上又は上陸部隊からの攻撃の破砕を目的とする。主戦略地帯は、DMZから平壌に走っている。この地帯は、北朝鮮の現役機動地上部隊の3分の2以上を包括している。この地帯に沿った地上防御は、MPAFと軍団級部隊により実行される。

 2個軍級本部が、戦時作戦のために活動するかも知れない。海軍は沿岸防御を提供し、陸軍は地上対上陸防御を提供する。空軍と陸軍の対空砲部隊は、北朝鮮領空の防御を提供する。北朝鮮の地上攻勢開始時、約500万人を数える北の予備戦力は、事前設置された縦深国家防衛網に配置される。

 OPLANの撃破段階中に遂行される任務は、単に北朝鮮軍を休戦線に追い返すことにより戦争を終結させるよりはむしろ、北朝鮮体制の集結を目標とした非武装地帯北方での機動戦戦略を包括しているという。この段階において、作戦は、米国の北朝鮮侵入、朝鮮人民軍と平壌の北朝鮮政府の撃破を包括する。計画は、国を2つに分断するため、北朝鮮の狭い腰部への海兵隊の強襲上陸を含む。米軍は、北朝鮮を占領し、ワシントンとソウルは、その時、国家としての北朝鮮を廃止し、韓国の統制下に「再編」するだろう。

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最終更新日:2003/09/21